みなさん、こんにちは。快縁隊のよびつぎです。

今週、NHKの番組(グローズアップ現代)で2日間にわたって、企業における人材育成や採用について放送していましたので、それをきっかけとして「企業の人材育成」というタイトルで今回はお伝えしたいと思います。

番組の内容としては、バブル崩壊以降、企業はろくに人材育成をしてこなかった。という話や業務に近づいたインターンシップを実施することで業務内容の理解を学生に深めていただく。というものでした。

その中で、個人的に一番面白かったのは、コメンテーターが、「結局、人材育成は余裕のある企業しかできないんですよね」という意見でした。確かにそうですよね。つまり、バブル崩壊以降、各企業ともに業績が悪くなって、人材を削減したので、「教える人余裕のある人が企業からいなくなった」ということですね。残念ながらこの傾向は今も続いていますので、なかなか「人材育成に力を入れています!」と胸を張れる企業は少ないと思います。ただ、もちろんそんな環境の中でも、最近は商社あたりを中心に非常に人材育成に力を入れてきた会社が10年前に比べると増えてきていると思います。

 

では、「人材育成に力を入れている会社」と「人材育成に力を入れていない会社」では、どちらの会社が良いでしょうか。

大半の方が、「人材育成に力を入れている会社」が良い。と回答されると思います。特に投資家等であれば、会社全体の業績への影響もあるため、「人材育成に力を入れている会社」が良いと思われますが、では、社員の立場から見たらどうでしょうか。

もしかしたら自立心や向上心がある人にとっては、「人材育成に力を入れていない会社」の方が、自分らしく自己成長をさせることができるかもしれません。また自己成長をしない人にとっては、会社から人材育成をしてもらえなければ成長できませんので、「人材育成に力を入れていない会社」では社員の差がつきやすい傾向が生まれます。そのため、自分でガンガン勉強し実践して成長していき、他の社員と差をつけたい人にとっては、「人材育成に力を入れていない会社」の方が良いかもしれません。

 

上記の例は、極端な話かもしれませんが、なんにしても企業の人材育成力をあてにして自己成長させようという事は考えない方が良いかと思います。万が一、就職活動中に企業の人材育成力をあてにする雰囲気が出てしまえば、「会社に頼る、他力本願の傾向あり」とマイナス評価になります。

いずれにしても、自己成長したいのであれば、会社に頼るのではなく、自分に頼るしかないのです。人材育成には「70:20:10の法則」というものがあります。それは、人が成長するための重要な割合です。

  • 70%・・・自分自身の直接の経験から成長する
  • 20%・・・他社の経験や先輩の意見により成長する
  • 10%・・・研修や書籍によって成長する

企業において研修は、人材育成の重要な要素ですが、実は人の成長には10%しか役立っていないということになります。成長のためのきっかけとしては、重要かもしれませんが、やはり自分で実践し、経験しなければ人は成長しない。ということです。

是非そんな視点で、自分の成長や企業選びをしていただくと幅が広がっていくかと思います。